緩和ケアで働くメリット
終末医療の経験ができる
緩和ケアは日本では1980年代から始まった新しい医療分野で、がん患者さんの終末医療も行う専門性の高い仕事です。手術や投薬を用いる治療とは違い、患者さんやそのご家族とコミュニケーションを通じて、身体や心の苦痛を和らげるケアを行います。このような特徴から、他の診療科とは異なる貴重な経験を積むことができます。また、日本の緩和ケアはまだまだ始まったばかりですが、超高齢社会へ入っていくことに伴い、より一層求められる医療です。そのため、将来性のある知識やスキルでもあるといえます。
心療内科や精神科の経験を活かしやすい
緩和ケアでは患者さんやそのご家族の心身のストレスを把握し、適切なコミュニケーションを行うことが非常に重要です。そのため、精神科や心療内科での看護経験を活かして働くことができます。また、緩和ケア病棟には高齢の患者さんを看護することが多いので、食事介助や移動介助などの経験が豊富な場合にはさらに活躍が見込める仕事でもあります。
チーム医療が学べる
緩和ケアはチームで患者さんと向き合うため、医師だけではなく薬剤師やソーシャルワーカーなど、様々な役割を持つ人たちが集まります。異業種と協力してケアを行うため、チーム医療を学べます。また、専門性の高い人たちと一緒に仕事をするため、それぞれの専門家から学べることも多く、スキルを高めることにも役に立ちます。
理想の看護
現場に出ると忙しい業務に追われてしまい、落ち着いた看護ができないということは少なくありません。そのため、看護師を志した時に思い描いていた「理想の看護」とのギャップ感じる人も少なからずいます。緩和ケアでは患者さんとそのご家族と心を通わせてケアを実施するため、理想を実現できるかもしれません。特に、ひとりひとりの患者さんにゆっくり時間をかけたいという人におすすめしたい分野です。
認定看護師の資格を取得できる
看護師のキャリアアップには認定看護師の取得という手段があります。緩和ケアも認定看護師の分野に含まれているため、緩和ケア認定看護師の資格を目指せます。実務経験が5年以上、緩和ケア分野の実務経験が3年以上という条件を満たせば試験を受けられます。キャリアアップをして年収を上げたい人や、専門性の高いスキルを身につけたい人におすすめです。
しかし、働きながら試験勉強をしなければならないため、簡単には取得できません。認定看護師についてもっと知りたい人に向けて、資格発行元の日本看護協会ホームページを以下にリンクしています。
認定看護分野の解説や資格を取得するまでの流れを解説しています。認定看護師教育のカリキュラムなども掲載されていますので、具体的な資格取得プランを考える際には必ず目を通しておきましょう。
寄り添った看護を目指す人へ
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緩和ケアの求人は数が少ないため、ひとつの求人に応募が殺到してしまいます。応募倍率が高い緩和ケアの求人であっても、「レバウェル看護」を活用すれば徹底したサポートで採用を勝ち取ることができます。
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緩和ケアはチームで取り組むものなので、チームの一員として看護師に求められる役割があります。看護師はチームの中で患者さんに最も近い存在ですので、患者さんの状態をしっかりと把握し、チームに共有していきましょう。
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最近よく耳にする緩和ケアとは一体どのようなものなのでしょうか。一昔前までは治癒の見込みがない患者さんに行うケアでしたが、現代では定義が変わっています。